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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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考えてみれば、僕の店の営業時間は短い。20時から深夜2時の6時間である。あなたが会社にお勤めならば、9時出勤で15時上がりだ。遅番なら12時から18時上がり……仕事をなめている。金曜の最初のお客様が21時43分で、最後のお客様が1時半に帰ったから実質3時間45分しか働いていない。
仕事をなめまくっている。

雑誌編集者のTちゃんがその最後のお客様である。彼女は仕事の合間にここにいる。この店を表して「心のオアシス」という死語をぶちまけた女の子である。仕事の続きを残したまま、所謂「煮詰まった」状態の彼女は、ここでほっこり(ナニ語や?)してくれてるようだ。

彼女は神戸を愛していて、本当の北野(異人館などの観光地がメインではない場所)を誌面で紹介したいのだけれど、本が売れるために「ディープじゃない神戸」を求められている。しかしそれは「神戸ブランド」を、実は神戸以外の人が手に入れるように、東京タワーっていつ行ったんだろうという東京人のように(僕で言うと、京都タワー)リアルではない。

今までに僕はこの店を、自分の居場所と書いた。それは今でも変わりはない。「いつでもあの頃に戻れる」仲間がいるとアイデンティティの確認になるように、バーという場所は原点であり概念であり、非日常であったり……現状をハタと気付いて立ち止まってみたりしたときに使われることも多い。僕の居場所が、お客様自身の在り方を再確認できるならば本望である。

彼女は今の自分を一文字に表すのなら「忍」という字だと、年末に清水寺の住職が筆で書く文字のようなことを言った。しのぶとは、小林旭が唄った「♪京都にいるときゃ〜」の源氏名であるが、本文に関係ない。

しかし我慢と忍は違う。虐げられた自己を押し殺す姿、我慢はポジティブではない。「忍」は、策士であったり、ディレクターであったり(時にはフィクサーと言われる人もそうかもしれない)、陰(影)に隠れて表舞台には顔を出さないかも知れないが、確実に無くては成らないポジションである。

編集者の堪え忍ぶ姿も、相手(読者・購買層)に伝わる文言、
ゴンベンさえ付けば『認』になるものなのだから。


※本日の志賀・ヒトゴトではないヒトリゴト
【このことは、僕のテーマ、自分への言い聞かせでもある】

※昨日観た(観終わった)、ちょっとええ映画とビビビっとビデオ評論
【DVD「マトリックス REVISITED」】
今年6月と11月に2、3作目がロードショー(チケットは既に手中にあり) そのプロモーションも兼ねた、メイキングDVDである と言っても2001年の製作だからあんまり詳しくはないが、これが3部作で既に決まっていたことや、監督のウォシャウスキー兄弟が漫画家だったこと、現実とマトリックス(基盤・母体)それぞれのカラーイメージが色々分かっておもしろい 彼らの作品「バウンド」(1996)は、かなり秀逸で、どんでん返し系、意外な結末系でおススメだ


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