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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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店からの帰り、道路の気温表示は9℃。とても寒くなった。

土曜日・神戸製鋼の試合内容、その敗因を書いた記事の一つに「ミスが多かった」とされたものがある。そうなのかも知れないのだが、僕には少し違った見解がある。彼らにとっては辛辣かも知れないが、戯言だと思って聞いて欲しい。

新人類と言われる若者、外国人の強いところは先入観がほとんどないことである。過去の王者の威厳、風格は彼らには伝わりにくい。例えば対面の相手が有名選手であるとする。この人は何度も日本代表になっている。同じ日本人同士なら「この人がミスをするわけがない」という思いから、滅多にないそのミスにはつけ込めないことが多い。しかしそこに、そんなことを知らない外国人や、その時代のことを知らない僕の世代には理解できない新人類は、虎視眈々とそのミスにつけ込める要素に長けているように思う。そんな相手には心理戦は通じない。ベテランチームが若いチームに負けることは、単に体力の差だけではないと思う。

ミスをしないことが最前提だ。しかし、そのミスをチャンスに転じることを狙っている相手でない場合は、そのミスもミスとはならずにそのままゲームは進行してゆく。しかしそれに甘んじていると、相手が前述のような敵だった場合には、取り返しのつかないことになってしまうのである。

サービスに於いて「気を抜いたときほどに、お客様は見ている」という持論がある。もちろんそれに気付かない人も多い。しかし、ホテルでギャルソンやバーテンをやっていたときにそれは顕著に現れた。私語をしたとき、カトラリー(ナイフやフォーク)を落としたとき、グラスを拭く力を抜いたとき……まぁいいか、とやってしまったことは流されることも多いが、「取り返しのつかないこと」に繋がる、表裏一体の怖さが潜んでいる。

背伸びしない、無理をしない、手を抜かない、反面実はそんな簡単なことが社会や組織、スポーツ競技に於いて必ず起こりうることなのだ。では、ミスをしないためにはどうすればいいのか。ミスを起こさないのは、その人の肩書きや、過去の栄光であったり、その容姿・ステータスなんかではない。ほんの少しの緊張感と、培ってきた経験、それに裏付けられた「今の自分を知ること」だと思う。僕が蝶ネクタイをはずして店に立つようになったのは、そういう理由からだ。

そして僕はこう思っている。「ミス」がクローズアップされている間は、そのチームには建て直しの余地があるということだと。


※本日のダジャレー男爵・志賀
【だから少々のミスも「こんな普段着の兄ちゃんがやってることやから、許したろ」って転じさせる、イヤラシイ僕である】

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