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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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雨の降る神戸ユニバー競技場、神戸製鋼はもたつきはあったものの、3戦目にして「らしさ」を出して大勝した。

僕は専門家ではないので思ったことに責任は生じそうにないので書かせてもらうと、この試合で光ったのは、11番で出場していた僕の「語り友達」増保の、何度も決まったジャンピングキャッチだった。解りやすく説明すると、高々と蹴り上げられたボールを相手より早くより高い位置で確保するプレーだ。空中で足下をすくわれて(ルール上は危険なプレーとして禁止されている)、そのまま頭から真っ逆さまに落ちる危険性があるものなのだが「勇気」と「判断力」に長けた、彼ならではのプレーは僕の中でのMVPだった。

夜になり、何人かの神戸製鋼ラグビー選手が店に来た。彼らも帰り、片付けをした後に合流した店では、朝の4時に「ゲーム」に興じる、伊藤剛臣と苑田、そしてさっきまで店で久々に語り合った僕の大学の同期・ラグビージャーナリスト村上がいた。増保とゴリ・野澤は深い眠りに着いていて、多分天国のお婆ちゃんと交信中だったのだろう。そっとしておいた。

村上にとっても、現役選手にとってもこの光景は滅多にない事だという。基本的にマスコミというものは、忠実に選手のコメントを再現しながらも、スペースの都合や自分の主観を投影するがあまりに、本人の意思とは裏腹に作用する事が多い。僕がテレビに出たことで、店が流行ってると思われたりする事と似ている。芸能レポーターが何人かで語ってる番組は見かけるが、当人と彼らが同じ席で話すことはない。そんな意味に於いて、この日のこの場所には深い意味があった。

ペンは剣よりも…の言葉通り、それは時として武器(凶器とは違う)となる。書く人にとってそれは「得意業」、スポーツ選手にとっての「得意技」は明確であればあるほど、その人の個性となる。それを期待するから本を買い、スタジアムへ足を運ぶ。おそらく僕は次の増保が出る試合ではジャンピングキャッチを、苑田の幼い顔からは想像できない常に「気合い」の入ったプレーを、伊藤剛臣のエンジンの掛かった時に見せる、とてつもない加速を期待することだろう。(まだエンジンが掛かってないか、タケよ?)

イチローにヒットを期待すること、貴ノ花に勝って欲しいと願ったこと、日本人サッカー選手の海外での活躍に一喜一憂すること……思うのは簡単だが、思われる方は相当なプレッシャーとなる。しかしそれを克服する事で、個人としては一流と呼ばれ、スポーツとして競技人口の増大と認知が約束される。その個人の持つパーソナリティ、圧倒的な「魅せるプレー」という武器は、わざわざ競技場に足を運んだり、眠い目を擦りながら深夜の衛星放送中継を観たりさせる要因だと言えよう。ラグビーは特に地味なプレーが多いから少々難しい話だが、切っ掛けはそんなところにありそうに思う。

朝5時半、とうとう語り合うのは伊藤剛臣と苑田、そして僕だけになった。活字に残すことも、言葉を吐き出すことも、その証人がいる限り「約束」となる。彼らのこれからの活躍に嘘がないように、僕は番人となる。もちろん今まで同様に僕も彼らに見られていることに変わりはない。

「人が見ている」、そこに喜びを感じながら生きることは幸せだ。眠りながらも、ジャーナリスト・村上の記憶にもそれは届いたはずである。


※本日のダジャレー男爵・志賀
【競技場で何人かの方から、挨拶をされた サイトをご覧になってる方で、皆初対面である 不思議な感じだが、遠い気がしないのはメールのやり取りがあったからだろう そして店のため三宮に戻り、車から降りると「志賀さんですよね」と男性から声を掛けられる サイトをずっと見ていて、僕が乗る車を知って見つけてくれた 僕の周りが少しずつ変わってきている ハリウッド進出が、確実に近付いている兆しか……アホ】

※「志賀」に来た、ちょっとEE(ええ)メール
【『志賀さんって人見知りですか?厚かましくも印象を短い言葉で羅列させて頂くと…長っ細い、テンション低め、生真面目、温和、気骨、上品、若く見える…』(25歳 歯科医師研修生の女性より)……初対面では解らないだろな さて、僕のことをよく知っている皆さんはどう思う?】

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