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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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混乱するかも知れないが、密かに僕はもう一つの顔がある。今日はその話だ。(コンテンツ「年中ムキューっ」参照)

納品したあるお店の5周年案内状にミスがあった。このお店は三宮でも異彩を放つ「媚びないお店」なのだが、「志賀」と決定的に違うのは、異様に流行ってることである。1・3・5周年と、案内状のデザイン・販促ツールに携わってきた。今回は自信の作品だったために残念なミスであるが、かなりの「おっとこ前(男前)」のママさんに助けられた。有り難い。店のお客様と僕との関係に於いても思うことだが、やはりビジネスから入る関係よりも、元々創りあげた人間関係有りき、なのであろう。

今回のミスは単純で余りにも間抜けなのだが、120×120mmの正方形のハガキにして、そこに「郵便はがき」の文字を消さなかったことが原因だ。今まで何度か担当した、様々なハガキや案内状をIllustratorでペーストし、そこからデザインが始まった。上部に書かれた文字をそのまま使っていたのだ。つまりそれでは、郵便局は受け付けない。定形外で「別納郵便」と印刷してあるものだから、その文字は入れてはいけないのである。よって、修正テープで消すことになった。白いハガキで良かったが、ブサイクな話だ……。

PCが普及し、自分のひな形、所謂フォーマットが経験と共に残ってゆく。やれBARのデザインはこうあるべきだとか、住宅の動線の基本はこうだとか、この業種にこの色は不釣り合いだとか、冒険しない基本フォーマットは、震災後の街のプレハブ住宅のように寂しい街並や空間を作り出す。だからそこから新しく、かつクライアントの意向を践んで、自分の「企みや目論見、謀り」を盛り込んでゆく。デザインは本来そうあるべきだ。奇をてらったオリジナルもまた必要だが、今しかウケない考えは僕のデザインにはない。

ムーブメント、革命的デザインは素晴らしいが、生涯世に出なければただの自己満足か趣味の域を出ない。基本を踏襲しながら、志賀イズムを注ぎ込む。その理屈から言えば、今回のミスは初歩的であり、且つ致命的にオリジナルに成りきれなかった感がある。おっとこ前のママさんに感謝するとともに、肝に銘じた。でないと僕は、大成しないだろう。

作品も、店も、生き方もコピーであってはいけないものだ。


※加納町志賀の『たまに吐くならこんな店!』
【テレビの影響速報!……よく行く定食屋のおっちゃん、おばちゃんが偶然観たらしく「あんたは、Tシャツ売ったはる人かいな」と言われた】


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