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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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わざわざなんだが、暑い。何が暑いって、車のアルミ削り出しシフトノブが熱い。炎天下、路駐なんてしたら、熱い鍋を触るみたいにシフトチェンジ。その姿は本当に間抜けであるから、見かけても知らないふりをするように。

HAT神戸(灘の海側埋立地に出来た新興住宅地域 ハット神戸と読む ハッとして、アッとしてグーの田原俊ちゃん、の略ではない)に、また新しい家電販社がオープンした。僕の住む垂水にも結構あるが、ここは特に安売り広告が目を引く。「他店の価格より値引きます」は当たり前で、消費税を取らなかったり、無金利ローンを組ませたりと差別化を図ろうとする。メーカーのオープン価格が導入されて値頃感が無くなったせいもあるが、全てに共通する価格競争は、はたして消費者にとって本当に有り難いものなのだろうか。

TV番組「マネーの虎」、「貧乏脱出大作戦」は、相も変わらず高視聴率を誇るらしい。所謂TBS「ガチンコ」に見られる「やらせ」という匂いが漂うが、なぜか人間は、自分より辛い立場や、イジメ、虐げられた人を見て「自分はそうじゃなくてよかった」と安心するもので、この手の番組をニヤニヤ笑いながら飯を食ってる人が後を絶たない。答えは解ってるのにそれを観てしまうのは、古くから日本人に染みついている「水戸黄門の印籠心理」といったところか?

販社の価格競争、テレビから流れる映像、そこにはお金が付きまとう。しかし、貨幣流通が滞る現代に一石を投じるなんてことには、全然なったりはしない。だからその反面、「世界遺産」や「情熱大陸」などの少しヒーリングに近い、ハートに訴える番組が存在するのもおもしろい。「道浪漫」なんて結構好きである。コスタリカに行った、お客様の日比野克彦さんの番組も観た。「よくそんなのチェックしてるねぇ」って驚いていた日比野さんではあるが、潜在的にそんな気持ちの余裕を映像に求めるのも人間なのである。

僕には実はお気に入りの自販機がある。それは家の近くにあるのだが、この茹だるような毎日に、ふと買ったその自販機から出てきたドリンクが異様に冷たかった。それが、とてもおいしかったのだ。自販機にも価格競争があったりするが、そこは定価のままである。そのコカコーラの赤い自販機に、特に珍しい品揃えはない。ただのお茶が、設定温度が低かったのか、他で飲むより冷たく旨いのだ。その後、いつもそこで買うし、その度に期待通りのモノがのどを潤してくれる。そこに行けば必ず答えてくれる「満足」が保証されている。

モノを安くする、お金で解決する……そんなところよりももっと「人」が求めてるモノは他にある、僕には、そう思えてならない。


※志賀私的伝言板
【「それが『志賀』なのだ」なんて書けば「それはオチか?」と言われそうだ】


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