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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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木曜、なぜか早めに店を閉め、大学の先輩の店に飲みに行く。ふと気が付くと、朝の7時半。以前この時間の三宮で、シートベルト取り締まりに僕だけスピード違反にあったことがあるので、慎重に車を走らせる。もう暑い。蝉の声を、僕は今年初めて聞いた様な気がする。このまま帰るのが惜しい、そんなことを考えながら家へと西に車を走らせた。

そうだ、海に行こう。まだこの季節なら車も混まないし、平日でもある。途中のコンビニで、飲み物を買う。登校前の女子中学生達がたくさんいる。普段見ない不思議な光景に紛れながらも、心は海へと向かっていた。須磨の駐車場はやはり空いていた。

海の家は毎年7月にオープンする。震災前くらいまでは、海の家の出店権の争奪戦が繰り広げられたらしいが、今は隙間が空いていて寂しい限りである。理由として、駐車場も大きく簡易シャワーもある、人工の浜が西に出来たことが大きいと思うが、未だに「海の家」を前面に押し出した、あまり綺麗とは言えない須磨の海が好きである。デザイナーが作ったカッコイイ店よりも、少し汚い店のほうが一息つける、それに近い。

午前8時過ぎ、沖に停泊中の船もそろそろ動き出す。須磨は平日の朝ということも手伝って、まだ初夏の香りと言うには閑散としている。海の家は存在してもまだ客もいない。FMからは、ちょうど神戸製鋼ラグビーチャリティフェスタの時のインタビューが流れている。副将・小泉のコメント、キャプテン苑田のフォロー…朝から聞き慣れた声が不思議な感じだ。

「やす・もりの持ち込み禁止」という看板に目を奪われた。一瞬?だが、そんなもの今時持って、ビーチに来る奴は漁師でもおらんやろ、と突っ込んどいた。古くさい「らしい」須磨に安心した。

泳ぐ。車にパンツ、タオル、オイルを常備していて良かった。おそらくこの海で泳いでいるのは、僕とトレーニング中のライフセーバー達くらいだろう。沖縄・石垣の海を知ってしまっている僕は、さすがに潜るのは止めたが、気持ちよく仰向けに浮かんでいた。太陽が眩しい。

朝から昆虫取りに行った帰りに似た気持ちを思い出しながら、昼前に須磨のお好み焼き「ようちゃん」に入る。「ベタ」な面構えの店もまた安心できる。鉄板に乗った、お好みとそば焼きを頬張る。しかし今の僕と、子供だったあの頃とは大きく何が違うのだろう。

昼寝して起きたら、子供達は公園に暗くなるまで再び遊びに行く。そして僕は、暗くなってからまたいつもの三宮に向かう。似たようなものだ。


※志賀私的伝言板
【寝る、zzz……】


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