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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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三宮にある、知人の店の15周年パーティーがホテルで行われた土曜、その帰りのお客様が店にいて「盛況だったよ」と聞いた。僕は都合で行けなかったのだけど、15年とは素晴らしい。8月でやっと7周年の 「志賀」なんて、まだまだ子供である。早い時間にまた、一人で「おめでとう」を言いに行こう。

そういう会があった後に、その流れで来るお客様はやはりテンションが高い。もしくは、散々飲んできたゆえ、早々に退散されるお客様もいた。そんな中で、静かに飲むいつものお客様も当然存在するわけで…。

けいぢくん(けいじ、ではないらしい)は、いつも一人で来たときにはほとんどその後に現場に向かう。その仕事に於いて、年上の職人や取引先、そして若い社員達も周りにいてその全てを見る立場、彼はそんなポストにいる。「こんな時間から行かんでもええんちゃうの」と僕が言うと「現場で何が起こってるか分からないし…」と経営サイドにいながらも自ら現場に向かう。若い社員に現場を任せ、トラブルが起こった事後に参上するような、オネエチャンの居る店で飲んだくれているオヤジとは違った、彼の姿を僕は見送った。

深夜に来た野球選手の彼は、明るく過ごしている。南條賢太の二次会の写真を見て笑ってる。フィーリングカップルでの僕の姿が「総会屋」の如く、ガラの悪いうさんくさい奴に見えるのをネタにする。彼には言ってないが、僕は彼の辛いファーム生活を共通の知人のスポーツ選手に聞いていた。選手生命を賭ける大手術をし、リハビリや2軍の試合を経験しながら、何ヶ月も頑張ってきた彼の話を……。帰り際「実は……」と1軍復帰の報告を受けた。デーゲームに備え、早々に帰る、彼の背中もまた見送った。

いつも言うことだが、店を続ける限り僕はそれぞれのドラマを、カウンターの中の特等席で知ることになる。それは悲しい結末であったり、嬉しい報告であったり、人の数だけ幾つもの舞台を垣間見る。「あれからどうなった?」「久しぶりやなぁ、1年ぶりくらいやろか……『いつもの』やね」とドリンクを作る。そのお客様が、どんなに成功していても、どんなに落ち込んでいても、変わらぬこの店と「志賀」がいる限り、こんなシーンは七夕でなくても訪れる。

やはり「特等席」は誰にも譲れない。


※志賀私的伝言板
【7/4の日記で、後半「デ・ニーロとの競演で話題となった……」ってのを「15ミニッツ」と書いたが「スコア」の間違いでした(訂正済) 「15ミニッツ」は丁度デ・ニーロが3本も同時期に出演していた映画の一つで、コレが意外と当たりです ヘヴィーだけど、アメリカのドラマを感じます】


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