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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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どんよりと曇り空、日が変わろうとする静かなこの店でこの日記を書き始める。

ユニクロ(ユニーク・クロージングの略やったかな?)の大型店が神戸の中心、三宮に出店する。言わずと知れた急成長の服飾物販店であるが、どうも先日6日に書いた「スタバ」と似ていて、危険な香りがする。その辺は、その日の日記で確認戴くとしてまた別の話である。

先だって、三宮のそごう百貨店がリニューアル・オープンした。西武系の総合生活雑貨大型店舗「LOFT」が売り物のひとつだ。神戸には駅より北側に「東急ハンズ」が既に長きに渡り認知されているので、競合・対抗とも思われるが、駅近でアクセスもいいそごうへの出店は神戸内外で注目されていた。

僕の結論から言うと、この手の店舗の真骨頂とも言える「何でも揃う感」には物足りず、百貨店という立地を意識するがあまりの『ファッショナブルだけど使えない』という印象を持った。商業施設の第一通過点は「待ち合わせのメッカとなる場所」だとすれば、やはり現状ではその地位を確保したハンズに軍配が上がる。ハンズありロフトありの三宮に於いて、当然「街の文房具屋さん」は存在するわけであるが、お客様で三宮に店舗を持つ「N文具センター」のN氏からこんな話を聞いたことがある。

「ハンズさんや、ロフトさんと同じ品揃えで勝負するつもりはない。それはもちろん、敷地面積の関係もあるが『昔からウチで買ってくれている人』がいる。ウチがハンズ・ロフト化すれば、そんなお客様は離れていく」

このお店では、モンブランの高級万年筆が手に入る。それらをわざわざ遠くから買いに訪れるお客様がずっと昔からいる。品揃えが豊富なこともあるが、例えそれがディスカウントストアで売っていたとしても「その店で買いたい」という確固たる人間関係がそこに生まれている。それは決して、この店の方が高級志向だと言っているのではない。大型店舗には出来得ない、ホスピタリティの違いだ。それは継続の賜である。

何かで読んだが、昨年、所謂服飾物販・セレクトショップのハシリとも言われる「BEAMS」が息を吹き返したようである。今から20年ほど前に全国に展開していったビームス。不況の煽りもあったろう、無印良品や先述のユニクロの台頭も影響したはずである。そのビームスがなぜ?記事の分析によると「当時の購買層が親になり時代は回帰、その子供達が購入層に移行した。親子で買い物、親子二代でビームス、の絵図となった」そうだ。ここにも、まさしく継続は力となった一例があった。

「今」を捉えることは、そう難しい問題ではない。しかし、捉え続けるのは容易ではない。「ずっと変わらない安心」は当然「今」には判らないから、続けなければその答えは見えてこないわけだ。だから僕も、この店でその答えを探し続けている。慢心はそこに止まってしまうようで怖いから、ずっと探し続けるのかも知れない。唯一無二、オリジナルであるために……。


※志賀私的伝言板
【携帯からメールをくださった阿部様、ありがとうございます 返信しましたがなぜか上手く送れません…】


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