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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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3日からの店を終えた後、酒を飲んだ訳じゃないのに店のソファーで寝てしまう。疲れは連休を迎える日の朝、安心と共に一気に放たれたようだ。一旦家に帰り数時間後の4日午後、今にも降り出しそうな空の中、京都を目指す。

阪神高速を東に向かう道中、追い越し車線をカレラ2カブリオレが走り去る。曇り空もお構いなしでオープンにして、男性は長めの白髪交じりの髪をなびかせ、女性はサングラス、見たところ40歳代の夫婦といった感じか。いつか書いたが、英国でもアストン・マーチン、ジャグァー、そしてもちろんTVRも、オープンエアを感じる際には多少の風や小雨、寒さなどは気にしない。ただ僕のドイツ車に於いての印象は、チト違う。

「SL」「TTロードスター」、ましてや「Z8」なんて曇り空にオープンは似合わないと思ってる。偏見かも知れないが、機能性・安全性の「質実剛健・ドイツ」に対し、バックヤードビルダーの「職人気質・英国」には、小雨でさえも全開にして乗る楽しみが備わっている様に思えてならない。ドイツ車の完成度は高い、しかし事日本に於いては、ドイツ車に乗る「一部の人種」にその答えを垣間見ることが出来る。車はステイタスや、威嚇ではない。

さて、西宮から名神に入る頃、先程悠然と抜き去って行ったポルシェに、再び走行車線で遭遇する。神戸ナンバーのその車は、急ぐこともあるまい、とオートクルージングでも楽しんでいるかのように見える。と、突然雨が降り出す。僕の持論に依れば、ここでこのドイツ車のオーナー様は2シーターヘッドレスト後方の格納スペースから電動幌(もしくはハードトップ?)のスイッチを押すはずだ。しかし、このオーナー侮れない。コレくらいの雨では、とまだまだ東に向かう。

僕はポルシェには詳しくない。走行中でも幌は出るはず(?)だが、高速走行ではそれもままならないのか。しかし、パーキングエリアは滋賀・大津までしばらくない。雨足はいよいよ勢いを増した。ポルシェはそのままスピードを上げる。僕は追走する。日記の使えるネタとしては、カレラの彼等の状況が気になる。天王山トンネルを過ぎ、京都南ICに差し掛かる頃、目的地は僕と同じ「京都」だと分かった。僕の車、そしてカレラの彼等(しつこい!)と横に並ぶ。

屋根を開けて豪雨の中、どう考えても、ポルシェのシートは水浸しだったし(おそらく皮は水たまりだ)、運転する男性の髪はもう、なびくどころかペッタンコ、助手席の女性は高速を下りて初めて帽子を被っている。さすがに「なぜこの大雨の中、オープンなんですか」とは聞けなかった。

「いつもそうなのか」、それともスイッチが壊れていたのか、そんなことは理解し得ないがただ、高速・京都南料金所で『カレラの彼等はアンブレラを差してレラ』なら僕の日記としては面白かったはずだ。都合のいいオチは与えてくれなかったGW、雨を避け屋根のある実家でゆっくり過ごすことにした。


※志賀私的伝言板
【コンサバティブな京都の街でさえ、以前と変わった感じがしたな…】


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