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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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24日にアップした小説「告白」が物議を醸しだしている。「あれはフィクションなのか?」「主人公は志賀なんじゃないの?」「彼女でも出来たの?」……小説だって言ってるでしょうに。でも、それらの答えは……おほほのほである。前にも言ったが今回のメールにも間違いがあった。「変態小説」ではなく(わしゃ、団鬼六か!)「恋愛小説家」のパクリ『変態小説家』なので、お忘れなく。

さて、うまく休みを取ると一般に10連休なんて「安物のお灸」みたいなこと言いやがって、クソー!である(それは3連休でも一緒だが)。僕は今日、店を開ける。神戸に里帰りする、懐かしいお客様が覗いてくれるかも知れない。僕の店は「久々の」そんなお客様に支えられている。

27日の土曜日に「ご無沙汰してます!」とその方は入ってきた。「ご無沙汰」は『頭の片隅の記憶と言う、その人の引き出しを開けたとき』として認識しているので「全然店に来てくれない」なんて思わない。いつでも歓迎である。そしてお客様が聞かせてくれた、とても嬉しい話。

「志賀さんの店、まだ今日で2回目なんだけど、前に来たときに『これや!』と思いました。何か安心するし、ゆっくりできるし、この暗い感じ…。で、すぐに家の間接照明を買いに行ったんですよね」

僕の店は目が慣れるまでかなり暗い。カウンターのレトロなシーリングランプ、テーブルにはぼんやりダウンライト、ほんの気持ち程度にブラケットが仄かに着いている。つまりは、暗いのであるからして、各テーブルとトイレの前にはキャンドルの灯が必要となる。この店の感覚を家に取り入れたと言うのだ。

お子様もいるその男性は続ける。「『見つめ直す照明』って言えばいいのかな、部屋のメインの電灯を消して間接照明を着けてみると、最初、目を凝らさないと見えない。だから近よって、久しぶりに妻の顔をジ〜ッと見た。そして、ほんとに久しぶりにゆっくり色々話しましたよ」

真っ暗にしてキャンドルと共に、お香やアロマオイルを焚く。そのヒーリング効果は立証済みだ。間接照明の効果は、実用的な蛍光灯にはない『自分に立ち返ることの出来る「妙」』がある。僕は、たまたまそんな照明達に囲まれている。

明るいところ、たくさんの人が存在する公共の場、僕はそんな場所では「演じている」気がしている。都会の「砂漠に埋もれる・海に溺れる・絵の具に染まる」なんて昔、誰かが言っていたけれど、それなら僕は、間接照明に照らされて家のような店にいたい。なるほど、僕がいつも、素の自分でいられる理由が解った。そのお客様に感謝したい。


※志賀私的伝言板
【大森先生、ありがとうございました またお話ししましょう!】


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