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■ 中毒性日記 2002
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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また風邪気味である。本当に弱くなった。昔なら、走って汗をかくことですっかり治ったものだったはずだ。今ではベッドでひたすら汗をかくくらいしか術はなく、家の全自動洗濯機はフル稼働している。全自動と銘打っているのならば、干すまでもたたむまでも、そして片付けるまでもやってもらいたいもんである。

僕は普段帽子の類は今までほとんどかぶらなかった。キャップにしても、前髪が長い時にうっとおしいからかぶるくらいで、スキー帽のような毛糸系帽子にいたっては全く縁がなかった。それが「似合う、似合う」の一言ですっかり気を良くし、ある人物より戴いてからは特にこの季節重宝することもあり、肌身離せない「お気に入り」となる。

この日もその帽子をかぶり、車に乗り込む。さすがにヒーターが効いてくると車という密閉された空間では脱ぐことになる。夕方6時半に振込予約をするため、一旦「板宿」という三宮から車で20分ほどの場所にある街に車を停める。ここには、取引銀行が2つ並んであるので便利だ。そして店に入ったのが7時過ぎ、そこで気が付いた。帽子が無い!

すぐに近くに停めている車の中、そこから店までの道中をくまなく探す。無い。思い出せ!……家の駐車場では、かぶってる。乗り込む、脱ぐ。運転中、膝の上。銀行に着く、降りる……!!あの時だ!もう僕の店の営業は始まっていた。

働いている間に色々考える。今頃はどうなっているのか。ドロドロに汚れていてもいいから残っていてくれ、と願う。自分で買ったのならまだしも、やはり人から戴いたものは何よりも代え難い。

店が終わる。片付けを早々に済ませて、車を西に走らせる。時はもう30日の午前4時。あれからもう10時間近く経過している。件の銀行の前に車を停める。記憶を辿る。「確かあの時は……」反対車線の路上に車を停めた。見ると、朝までやってるカラオケボックスの前、僕がさっき停めていた場所には車が4台縦列駐車している。ゆっくりと恐る恐る近寄る。僕はもう一度記憶を呼び起こしていた。

「あっ、あった!!」

この寒空の下、少し葉っぱが付いていたけれどいつもと変わらない黒いニット帽は、同じ場所で主人の帰りを待っていた。拾い上げてゴミを払うと、僕は大事に握りしめて車に戻る。10時間も同じ場所で、ずっと寒かっただろうな……。

無くしてしまったら、Steelers南條賢太に申し訳なかった。
これだけ書いたら彼も本望だろう、ほほほ。でも本当によかったよぉ。


志賀History「S」
『Simple』d「シンプルほど美しく難しい」とは持論だが、僕の人生に於いてこの言葉は非常に重要な意味を持つ 僕のことをあまり知らない人は「ややこしい」「複雑な」人だと言い、挙げ句は「理解できない」ようである 理解は求めるものではなく、説得するものでもなく、極自然に納得して初めて相手を尊重できたり好きになるものだから、等身大の自分の実力以上のことはしない・言わないことだけ守れば、それはいたってシンプルなものだ つまり決して僕は複雑な人間ではないということなのだが、美しいかどうかは定かではない

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