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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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30日、神戸製鋼ラグビー部は今年の最終練習を終える。しかし6日に控える準決勝トヨタ戦のため、元旦から練習だから束の間の休息と言えよう。予め、情報をキャプテン増保から仕入れた僕はある行動を画策した。それはとてつもなく無謀で危険な挑戦であった。練習に参加しようと言うのだから。

改めて言うと、こう見えても僕は大学までラグビーをやっていた。17kg程落ちたが当時90kgもあった体重でスクラムを組んでいた。神戸で言う伊藤剛臣のポジションだった。その頃憧れたオールブラックスNO.8、マレー・メクステッドを真似ていつも上腕までジャージをめくり力コブを強調したものだ。それが今では37歳の、一般に言う「40歳手前の」いい大人である。しかし、痩せた分スピードが上がっている気がしていた。

この歳で、例えば子供の運動会や地域のそれに参加する際、「今スポーツ、もしくはトレーニングをやっているか否か」はそのスタイルに反映される。昨日買ってきたばかりのシューズ、明らかにゴルフウェアと判るポロシャツやスラックス、タンスの奥から出してきたと見られる足に引っかけ式のadidas3本ラインのジャージ(それも紺か小豆色)……着こなし以前のごまかしようのないスタイルは恥ずかしい。その点僕は完璧だった。

ナイキのパンツにスパッツ、現行のラグビージャージにカンタベリーのウォームアップスーツ、スパイクは履き慣れたプーマのサッカーシューズ。実はこの一週間、トレーニングも欠かさなかった。その成果が試される瞬間だ。

軽い練習とは言え、日本一のチームにブランクのあるオッサンに何が出来るのか。彼らは日々スキルアップを目標にフィットネスを高め、練習でも実践に近いタックルもある。自信など無い。ただ、三宮でバーをやっている兄チャンが、実は結構走れて「こんな大人もいるんや」という姿を見せたかった。高速を東に車を走らせながら、グラウンドに近づくにつれ緊張感が高まる。灘浜の神戸製鋼グラウンドが視界に入ると、そのテンションは異様な高まりを見せて「No pain,No gain(痛み・努力無くして、前進はあり得ない)」とアメリカンスポーツアスリート達の口癖が脳裏に蠢く。

Steelersクラブハウスは日本でも有数の恵まれた施設である。数々のジャージが展示され、レセプションルームが備わっている。駐車場に車を止め颯爽と降り立つ僕。その時、極度の緊張感は潔い覚悟に変わっていた。芝生のグラウンドの手前で、何やら車をごそごそやっている選手がいる。今をときめく大畑大介だった。

「志賀さんコンチワ、大掃除終わって今から餅つきですよ」

この日練習はフリーの納会だった。昔取った杵柄は形を変えて餅をつく。6個食べて、おみやげに苺をもらって帰った。何故か安心した。


諺・志賀語録「や」
『やめといてよかったよ〜』d実を言うと「ほんまに彼らに混じって練習したら、死ぬな」と思ってた そして日本でラグビーをしている子供達には憧れの聖域のはずだから、芝生に入るのは躊躇してたし… ホッとしたよ〜!
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