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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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神戸でも初雪が観測されたとか。いよいよ「らしく」なってきた寒い朝方、店の帰りに僕はラーメン屋に入る。ラーメンと言えば苦い思い出があるがまさかこの時間にテレビカメラはいないだろう。(9/16・19日記参照)

待つ間ふと見ると手書きの張り紙がある。「お客様は福の神です。福の神は笑顔が大好き。明るい笑顔でいらっしゃいませ、ありがとうございました……」笑顔でそう言う従業員がいない店で、オーナーが書いたらしきこの紙を見て『会社の代表が掲げる指針と、就労者の見る方向性の相違』という一般企業やスポーツチームの問題と一緒だな、と考えていると程なくラーメンは来る。ライスの茶碗を左手に持ったまま、逃げるわけもないラーメンを急いですすっている。落ち着け、焦る必要はない。しかし行儀が悪い、これはあの話と似ている…。

フランスのギャラリーのオーナーである知人(フランス人のゲイ)が目にした、こんな話を聞いたことがある。ある日本人の観光客がパリにやってきた。その団体はキャフェ〜(Cafe)に入る。一様に何故かカフェ・オ・レとケーキを頼む。これはお決まりだ、仕方ない。

ケーキが前にやってくる。そしてドリンク、カップ&ソーサーは左に。カップの柄は右に向く。このセッティングは不可欠にして理由がある。欧州ここ、おフランスでは『ケーキと飲み物はそれぞれ別々に楽しむ』のだ。ナイフとフォークを一旦置いてから、お茶を楽しむわけだ。何と優雅なティータイムなのだろう。

ところがなんとこの日本人のご一行、一斉にカップをクルッと回し柄を左手で持ち、右手にはフォークを握りしめてケーキに食らいついたのだ。冒頭の僕のラーメンライスと変わらない、恥ずかしい光景だ。しかしその場に唖然としながらお茶をしていた仲間に、器を回す動作を指してこのフランス人は得意げにこう言い放ったらしい。「アレハ、ジャポネーズ『サドウ』ノココロダ」

確信は持てないが彼は、仲間の「ホゥー、ナルホド」の声と納得の表情で退くに退けなくなった。一昔前の海外の映画に描かれる「変な日本と日本人」のように、こうして日本人の行動が間違って伝われば困ったものなので僕は、すぐにそれは「ながら喰い」と言う非常に行儀の悪いことだと教えた。

根拠も無いのにそれを相手が詳しくないことをいいことに、だましてはイケナイ。観たこともない映画について語ってしまう、そう僕のように。


諺・志賀語録「ふ」
『覆水盆に返らず・菊水(丸)盆に帰らず』dもし、夏だけ稼ぐ「河内屋菊水丸」がノゾキでもやって捕まれば、新聞の見出しに使って欲しい
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