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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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一日から二日に掛けての中秋の名月は素晴らしかった。「赤城の山も今宵限り、カワイイ子分のてめぇ達とも、離ればなれになる門出だ」と刀越しに見る国定忠治。あの時もこんな月だったのだろうか。

車で帰る途中に見た月は、カーブを曲がっても、トンネルを越えても、ビルの隙間やどこから見ても当たり前だが満月で、手の届きそうなくらいにはっきり見えた。高速の直線に掛かる。TVRキミーラのアナログスピードメーターの針が右下、おおよそ5時の方向に限りなく近づく。周りの車はおろか、流れてくるMDの音さえも、その光り輝く真円の存在にひれ伏すように薄らいでゆく。月と僕だけのランデブーだ。敬愛の意を込めて、そいつを追いかけてどこまでも走りたかった…。

また現実の日記に戻る。月と一緒に朝になるまで、その姿が見えなくなるまで走るのはロマンチックではあるけれど、現実問題、帰りが大変である。あの調子で行けばおそらく朝までには中国地方まで行ってしまい、神戸に戻るのに渋滞は避けられない。車は贅沢で楽だけれど、その代償はいつも大きい。

玉突き屋で夜中よく一緒になる、BAR「端くれ醍醐」の前田氏はいつも三宮まで、結構な距離を自転車で来ている。いつからか僕は、大人が自転車に乗ると「運動してますねぇ」とか「しんどくないですか?」なんて聞いてしまっている。僕は小学校の頃、京都・山科に住んでいて、よく琵琶湖まで自転車で行った。他には山科と東山の中間の山(水晶谷と言っていたはず)に大きな水晶の原石を取りに、これまた自転車を漕いだ。琵琶湖一周もした記憶がある。そう、あの頃は学校から帰るといつも無心に漕いでいたよな……暗くなるまでは、いつも。(5/5日記参照)

よって、こんな事を考えた。休みの日に、自転車で太陽に向かって(つまり西へ)ひたすら漕いで行く。リミットは日没まで、行けるところまで行ってゆっくり神戸へ引き返す。途中、友人に電話したりして(もちろんイヤホンマイクで走る)「今、広島じゃけん」とご当地の言葉を使いながら。その土地土地の名産品も買おう。小さい頃の気持ちを思い出そう。それは一人がいいぞ。近々決行しよう。すぐにでも……。



あっ、自転車持ってへんわ。


志賀変語9
『命くれない?』:あげない!(8/30日記参照)
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