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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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23日は、日曜ではあったが店を開けた。大手酒造メーカーSでは人事異動が発表され、僕が知るだけで、神戸からは3名が異動になった。その一人の、竹本くんが突然来たので開けることにした。最後の酒じゃないけれど、10月からの新天地でそのキャラクターを生かして欲しいものである。そしていつかまた、再会を…。

秋である。食べ物がおいしいのは周知の通りだが、僕は「音楽の秋」とも思う。最近コンサートにも行ってないし、CDも買ってない。でも久々に画面を通して音楽を聞いた。アメリカのテロ追悼チャリティの映像を、偶然ライブ・BSで観たのである。すごかった、アメリカの力を見た感じだ。ロバート・デニーロ、アル・パチーノ、ブラッド・ピット、トム・クルーズ、ジム・キャリー、ジョージ・クルーニー、ウィル・スミス、ジュリア・ロバーツ、キャメロン・ディアス、スタローン、なんとモハメド・アリまでいた。そして、U2やボン・ジョビ、スティービー・ワンダー、トム・ペティやポール・サイモン、ビリー・ジョエル、ウィリー・ネルソン………オールスター交えての大合唱。日本のこの手のチャリティとは比べものにならないスケールだった。

ふと思い出す。僕にまだ彼女がいた頃、ポートタワーの近くのホテルに行った秋の話。ハーバーランドが見えるカフェで過ごす。夕方には観覧車がライティングされて、いいムードだ。そこにハープがある。一日何回か、演奏があるらしい。そもそもその存在は知っていても、音色を生で聞けるなんて初めての体験、贅沢である。それも偶然に特等席とも言える、ハープは目の前であった。今から演奏が始まる。彼女とはいい雰囲気でそれを待つ…。

演奏者は、パーティードレスを身に纏い、譜面を片手に颯爽と登場する。真横で僕達は、2人の会話と更なる愛の深まりに、その演出を待ち望んだ。「あぁ、ギターと一緒だね」弦楽器の儀式、チューニングである。「ポロロン♪」う〜ん、イイ響きだ。そして厳かな空気の中、いよいよ演奏が始まった…。





          めちゃくちゃウルサイ!!!

会話も出来ない、聞こえない。パーティードレスの女性は、ノリに乗っている。その音色は、音色と表現するには大きすぎるくらいに豹変した。それから20分くらいか。僕達の会話は皆無で、愛の深まりどころか、気まずい愛の微妙な距離がそこに存在した。そしてそれから間もなく、彼女とは会わなくなった……。

今も尚そこにはハープが置いてあり、演奏もされているらしい。しかし以前と違うのは、その憎きハープの周りには席が消えてしまい、オブジェのように会話の妨げにならないよう鎮座していることである。


志賀変語2
『拘束道路』:日本の高速道路は混み合って、こんな感じだ
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