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金曜の夜、新しくオープンする店のレセプションにお呼ばれしたので、東灘区深江まで行った帰りに携帯が鳴る。「075…」実家のある市外局番・京都からの番号なので、躊躇無く取ったが不可解な相手であった。おばさんらしきその声の主は「志賀敏哉様でいらっしゃいますか。こちら○○コーポレーションと申します。志賀様はまだ独身でしょうか?」
自宅に掛かってくるのならまだしも(5/14日記参照)、携帯に掛かってくるとなると思わず言う。「どこからこの番号を知ったのですか?」「以前アンケートに答えてくださった方で、当時独身だった方にお電話いたしております」……アンケート?今から思えば、高校か中学の卒業生名簿の発行に伴うデータ確認の案内で、色々書いた。おそらくその出版社から流れたのであろう。
「で、それがどうかしたんですか?」
「こちらは、出会いを求める方々に様々なタイプをご紹介する会社で、まだ志賀様は独身ならいかがかな、と思いまして…」
「まぁ、独身ですけど今は考えていません」
「いかがでしょう、ご紹介いたしますけれども」
「だから考えてないんです」
「じゃ、パンフレットお送りいたしましょうか」
「だから、必要ないって言ってるでしょ!」………
僕の態度に、向こうは「そうですか!」と半ば吐き捨てるように言って、電話を切る。世の中にはよくあることだが、見込みがないと判ると手のひらを返したように態度が一変する、そんな人種だった。「下手に出りゃ、いい気になりやがって!」とでも言いたいのか、しかしこの人は(この会社は)言葉足らずである。いきなり独身か?は、なかろう。携帯に電話しているわけだから、どういう経緯で電話しているか、最初に説明するのが筋だ。まして、僕に結婚を考えている相手がいるかも知れないのに、それも聞かない(聞くだけ無駄ではあるが…)、そんな無礼な電話に誰が素直に答えようか。
ただ、最後に言った僕の言葉がいけなかった。「必要ないって言ってるでしょ…」別に、将来の伴侶(文末志賀死語参照)が必要ないと言ってるわけではなくて、パンフレット送付はいらないという意味なのだが、そんなことを考え直す無意味さに、車のスピードは増すばかりであった。
志賀死語98
『伴侶』:古くさいがイイ言葉である 男から見て「嫁・嫁はん・家内・うちのヤツ・連れ合い・ハニー…」などと呼べるが、「俺の伴侶がさぁ……」なんて言ってみようか 「誰に言うねん!」ひとりぼけ突っ込みもやめにしたいぞ
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