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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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それは、ある日の朝。僕は関西ローカル、ABC「おはよう朝日です」を見ていた。主な理由は、お客様が出ているからなのであるが、結構情報収集にはいい。どこかに書いているが、僕は昼にも違う顔を持つ。時には、筆で字も書く。ロゴや名刺も創る。結構色々おもしろい。今は、東灘区深江にオープンする、炭火焼鳥「はる」(9/中頃開店予定・オーナー春日氏)の、アートディレクションに携わっている。小さな座敷が店内にあるのだが、そこに入る際のステップ・石を探していた。買えば結構いい値段がするし、ホームセンターや、ハンズなどに売ってるものは人工的でクールすぎる。その番組で見かけた、夏の終わりに行くキャンプ場特集に、ハッとした。そこには、理想的な石がごろごろしていた。

三宮からは、西宮へ。171号線を北に上がり、おおよそ1時間半。川西能勢から一庫ダムを横目に大阪・能勢町に着く。後はそのキャンプ場を目指すのみだ。9/1土曜の店が終わった後、向かいのビリヤード場で時間を潰し、そのままそこの若い衆3名を従えた桃太郎気分の朝6時、計画は決行された…。

最初、向こうに着いてからBBQをする人に紛れて、勝手に肉を食ってやろうか、などと馬鹿な話をしながら結局途中、コンビニで食料を買い込む。まだ交通量の少ない道中。遠足気分で車を走らせる。 8時には到着。空気のいい山奥。川の流れる音。まだ人のいない岩場に、しばし時を忘れていた。さぁ、バーベキューの用意だ!というわけはなく、程なく「石探し」に入る。

そこには、画面を通してみた岩場のある川が広がる。人がまだいないので、助かったが僕たちの行動は異様だったかも知れない。僕は、めぼしい岩を見つけては近づいてみる。「第一候補!これ、第二候補!」そう言いながら上流に行く。あまり、駐車場から離れては運搬に大変だから、近場で見つけることにする。間もなく、運命の出会いと言うべき理想的な石が顔を見せる。

長年の風雪・水の流れに自然の力を注がれ、この地に根を下ろしていたはずのそれは、僕にこの場所から都会に出されることを余儀なくされた。人のいないことを見計らってロープを巻き、一気に持ち上げる。「重い!…」下から支えてくれた『しもべ』に助けられ、何とか車のトランクに納める。

人がどんどん増え始めたキャンプ場。肉は食べ損なったが、石を載せてここは離れるのが得策だ。対向車の多い避暑地を後に、そして達成感を胸に、僕は今年の夏の最後のイベントを『石拾い』で締めくくった。能勢の石、彼の安住の地は新しく神戸の東灘となる……。


志賀死語91
『貫目』:一貫目は3.75kg 家の体重計を駐車場に持っていきこの石を計ってみた 61kg、おおよそ16.3貫目である 店の氷一貫目だけでも重いもので、それが16個 どうりで重いわけだ
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