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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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土曜日。店に来ていた卯目くん(5/30日記参照)は、家が近所なので車で送る約束をしていたのだが、どうも店が定時に終われる気配ではない。彼は電車もないので、オールナイトの映画を観に行くことにした。こんな時にi-modeは非常に便利で「ジュラシック・パーク3」が午前3時前に最終上映だと分かり、彼は三宮の街に消えていく…。

そろそろ店も閉店かと思いきや、モハンが今から来ると言う。彼は僕より1つ年下のインド人。神戸ではインドや中国の人は比較的ステイタスが高く、結構幅を利かせている人が多いと聞く。フリーパスで入れたり、我が物顔で過ごしていても店の人間は知らないふり、というそんな光景を目の当たりにすることもあるらしい。それは日本人に対しても同じことで、単にお金持ちだから金払いがいい、なんて理由からか。(僕の印象は違うのだけれど)
まだお客様もいたのでOKする。外から神戸にやって来た僕は、初めてインド人の彼らが店に来た日のことを思い出していた…。


日本人のお客様と来た男性二人。一見してインド人と判るターバン、背丈と恰幅のある彼らの第一印象はとにかく質問好きである、ということであった。「なぜ、こんな場所で店をやってる」「なぜ、お客さんを選ぶ」「なぜカードキーにしている」……。僕は以外と?質問され好きなので、いつもと同じことを言うまでだ。そして、もう一つの印象は彼らはかなり議論好きだ。端から見れば、喧嘩しているようである。おもしろいのは、彼らは最初は流暢な日本語(もしかすると日本人よりも言葉を知っていて、しかも関西弁)で話し、熱くなってくるともっと得意な英語に変わることだ。生まれも育ちも神戸、仕事柄(貿易や真珠販売など)海外渡航も多く、インドにもしょっちゅう行っているわけだから英語も普通に話している。関西弁のアメリカンジョーク?もお手の物だ。その日、彼らは散々話して帰っていった。

数日後のこと。扉をたたく音がする。出ると例のインド人。もちろん先日あれだけ僕の店の思いを語ったわけだから、それでも来たということはこの店に対して悪い印象は持っていないのであろう。僕も彼らに対しては、また会いたいと思っていた。彼が言う。「どこ行っても、僕らはチヤホヤされるし、有名でフリーパスで、好き勝手させてくれる。でも、そのくせ『ターバン巻いてる』『インド人や』ってヒソヒソ言われてるのも知ってる。あなたは、僕らを特別扱いしなかった」……。

今では彼らと泳ぎにも行くし、カワイイ子供達とも交流があったりする。僕にとっては、国籍やステイタスは全く意味のないものである。そんなことを楯に話をされたら、僕は他の店を紹介する。金持ちや有名人だけを相手に顔で笑いながら心では怒りながら、本当の自分を出せずにいる店員がいる店を。


志賀死語65
『インド人はカレーを毎日食べている?』:そんなわけはない 僕の店に来る彼らは「焼き鳥とチューハイ」が好物だ 日本人が毎日うどんを食ってるか!(オバQの小池さんはいつもラーメンを食っていたが…)
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