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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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店の氷はいつも店の前に持ってきてもらう。氷屋さんのものだから一貫単位だ。近頃暖かくなってきたせいか、僕が少しでも店の到着が遅れるとたちまち溶けてしまう。家で作る氷は急速冷凍だから白い。氷屋さんのは、長時間。キューブアイスにして持ってきてもらうことも可能だけど、やっぱり一貫から作れば、表情もまちまちでかなり愛着が湧く。そんな氷の話を、ちょっときどってショートショート風に…。

誰が言ったか知らないが「我々は生かされているのではなく、生きている」それを実感している人は、愚痴をこぼさない、いらんこと言わない…。昔こんなCMがあった。オールドファッショングラスに大きな氷。液体を注ぐと、氷山の一角が顔を出し「パチッ、パチッ」と音を出す。苦言を呈すようだが、経験からこれは嘘である。私に言わせればこうだ。製氷器から作られたもの・ピックで突かれて、目に見えないキズが入ったそいつ・作り置きで締めすぎたやつ…、それらは見事に音を出す。何かを訴えてくる。「俺達をこんなにしやがって!」

本物の氷というものは、ぐずぐず言わずに収まっている。愛情込めて作ってみれば、答えは自ずと知れている。やつらは液体を「化けさせる」努力だけをしてくれる。そういうときの氷には表情と個性がある。それぞれみんな生きている。旨い酒を飲(や)りたけりゃ、そんな店を探せばいい。


志賀死語6
『あちらのお客様からです』:なんと恥ずかしい響き。「この女の子に飲み口が良くて、後でガクンとくるやつ頼むわ」もかなり馬鹿馬鹿しい。
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