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■ 中毒性日記 2001
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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近頃、神戸は閑散としている。ただでさえこのご時世なのだが、最近人に聞いた話によると神戸三宮はその敷地面積に対する飲食店の数が全国で一番らしいから、お客さんの取り合いだ。特に震災後は至る所に出店ラッシュである。もちろん無くなる店も同じように存在する。不景気なのは仕方がない。震災前までは、タクシーには必ず並んだものだ。今はというと、いつでも彼らは店の前にいる。3車線が2車線になるくらいに。行くところがないのか。そのくせ、近くだったら断られたりする、変な輩もいる。一部の人だと思うが、とんでもない人もいるものだ…。

いつだったか、店が早く引けたときにまっすぐ帰る途中のことである。目の前を走るタクシーが、信号青にも関わらず横断歩道直前で、タイヤから煙が出るほどに急ブレーキで止まった。僕は咄嗟にブレーキを踏む。間一髪、事なきを得た。「あのタクシー何か引いたのか?」生臭い、いやな予感がした。タクシーの運転手が急いで降りる。ところが、車の前に行くどころか僕に謝りもない。いきなり、自分の車のお客さんを引っ張り出した。そして、喧嘩が始まった。

僕は、一瞬立ち去ろうと思ったが「いや、待てよ。タクシーの運ちゃんそりゃないで」と、降りていき喧嘩中の二人に割って入った。「あんた、タクシーの運ちゃんがこんなとこで急ブレーキはないやろ!すんませんの一言もないのか!!」と、まくし立てた。すると、運ちゃんお客を指さし「こいつがいちゃもんつけて、止まれっていうねん!」と宣う。僕は「なんやその言いぐさは!あんた近代化センターに訴えたら廃業やでー!!」近代化センターはクレームを何でも聞いてくれる機関だ。おっちゃんは我に返り「申し訳ございません」とHOTELの高島政伸(こんな字?)くらい頭を垂れた。「よっしゃ、それでええんや!!気ぃ付けや!」と車に帰る僕。

落ち着いてエンジンをかけると「ん?ちょっと待てよ。お客が止まれって言ったんやな」すぐさま僕は車を降りまた喧嘩している二人に割って入った。「お前が止まれって言ったんやろ。お前も謝れ!」一瞬の躊躇はあったものの、お客さんはこれまた「申し訳ございません」と言った。「よっしゃ、許したろう」僕が車に戻る頃、彼らはまたもや喧嘩を再開していた…。

タクシー業界も大変なのは解る。しかし、事故に巻き込まれたらたまったもんじゃない。


志賀死語3
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